英語の丁寧表現

★「上げる」の文例から 3番目の意味「やる、与える」で使われる文例です。ちなみに1番目の意味は「下から上に移す」2番目が「値段・価値・程度などを高める」 和文:どれでも好きな物を 上げる から、持って行きなさい。 英文: I want you to have whichever you like; please take it with you. ここの「上げる」は 英語の” give ”の意味ですが、日本語で「上げる」の同義語には「 やる、与える、差し上げる 」等があります。我々日本人は与える対象が誰かによって使い分けていますよね。目下の者や動物などであれば「やる・与える」、同列の者であれば「上げる」、目上の人であれば「差し上げる」を使います。「上げる」は上・中・下でいえば中間ということになります。「差し上げる」は 謙譲語 の一つですが、年々若者の単語から消えつつある単語群です。私の子供たちから、この手の言葉を聞いたためしがありません。 ところで英語には単語としての謙譲語はないけど、表現方法としての丁寧な形式はたくさんあるようです。ここの英文の “ I want you to have ” は「あなたに持ってほしい」 が転じて 「 上げる 」となっています。 “ give you ”よりは丁寧な言い方になります。 当たり前のことですが、日本語で同じ意味の事柄を様々な言い方ができるのと同様、英語でも何通りもの表現方法があるのです。 英語でこの謙譲語を “ the humble form ”と言います。 photo credit: asenat29 via photopin cc